晴れて第1回目のペアリングは 白子 です!!
プリップリの白子を昆布締めにしてオーブンで加熱しました。
さて、この酒のアテにピッタリなお酒はなんでしょう?
今回は鱈の白子やで。
鱈の中でも真鱈を使ったよ。
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こんなイケメンなセリフを言えるようになります。モテます!!
タラの白子の昆布締めを作るよ
クッキングタイム!
今日いただくのは 真鱈 です。
スーパーでよく売っているタラの白子にも種類があるんですよ。
ポン酢や天ぷらで食べたい真鱈の白子と鍋料理で使いたいスケトウダラの2種類が主流です。
全然お顔が違うやないかい!!
作ります
【超簡単に説明すると…】
① 白子を下処理して湯にさっと通す
② 氷水を使い急速で冷ます
③ 昆布で包んで冷蔵庫で30分くらい寝かす
④ オーブンで加熱
⑤ バーナーで表面を炙る
終わり!
うん!美味しそう!!!!
(ちょっと食べちゃった。)
日本酒&ワイン 脳内マリアージュ
さて、ここからが本番でっせ。
白子を ロジカルにペアリング していきましょう。
ロジカルにペアリングを考えるためには、素材の要素をしっかりとまとめる必要があります。白子の昆布締め焼きの味わいを一緒にまとめていきましょう。
論理的にペアリングを考える時は先入観を捨てて、フラットに考えることが重要だよ。
白子さんと和解せよ
五味+αで白子の昆布締め焼きを評価していきましょう。
何か尖った要素がないか。少ない要素がないか。
臭みや脂感など感じ取れる要素を振り絞ろう。
白子の昆布締め焼きとは。
私にとって白子の昆布締め焼きはこんな感じ。
多かれ少なかれ、ほとんどの人は同じような感覚に行き着くはず。
- 甘味
-
白子はクリーミーでふわっと甘い感覚を感じます。
ましてはマダラですので甘みのニュアンスは強めです。 - 酸味
-
今回はポッカレモンをやや加えているのでわずかですが酸味を感じます。
- 塩味
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オーブンで加熱する前に塩を振っています。昆布の塩味もやや感じることができます。
炙ることで表面の水分がとび、塩味をより感じやすくなっています。 - 苦味
-
新鮮な白子を使っているので苦味はなし。
- 旨み
-
昆布締めによって旨みが閉じ込められています。
焼くという要素も加わり、水分を飛ばし凝縮感のある旨みが出来上がっています。 - 渋み
-
特になし。
- 脂質
-
肉のような脂質ではなく濃厚なクリーム感があります。
- その他
-
少しばかりか魚独特の生魚くささを感じます。
ペアリング考える上で重要なこと
上手なペアリングは下記の要素が満たされていることが多いです。
- 同調効果
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五味の味わいの同調を目指し、相乗効果によって余韻を伸ばす。
- 中和効果
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突出した味に対して抑制効果をうむ。別の味とのコントラストでバランスを取る。
- 五味の一体感
-
味わいを差し込んだり補佐することで余韻を伸ばす。
- フレーバーの一体感
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香りによって余韻を伸ばす。新たなハーモニーを生み出す。
- テクスチャーの一体感
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料理とドリンクの質感を意識したペアリング。
参考:ロジカルペアリング 大越基裕
リンク
さて白子の要素とペアリングの基本がわかったところでロジカルに考えていきましょう!
【ロジカルにペアリングを考える】
5つのペアリングの基本的な考え方と食事の基本要素を書き出す
ペアリングの基本
・同調効果
・中和効果
・五味の一体感
・フレーバーの一体感
・テクスチャーの一体感
JAPANESE SAKE 日本酒 部門
爽やか系の香りに淡麗辛口のアクセント
りんごのような爽やか系香り(カプロン酸エチル)と昆布締めした白子の磯っぽさを良い方向に合わせます。
→ ペアリングの要素 フレーバーの一体感 を持たせます。
また、魚臭さを甘みの少ない淡麗辛口のテクスチャーが魚くささをマスキングします。
さらに糖度が少ない淡麗辛口は焼き白子の凝縮された旨みを引き立てる役割も果たします。
→ ペアリング要素 中和、五味の一体感 を持たせます。
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
ハイコスパの強めな日本酒です。
生酛純米の酸と米の旨みを合わせてみる
生酛造り特有の乳酸と白子のミルキーなニュアンスを合わせます。酸がより旨みを引き立てます。
→ ペアリングの要素 同調効果 を持たせます。
またふくよかで米の旨みをしっかり感じ取れる純米酒とミルキーで旨みが凝縮した白子のテクスチャーを合わせる技法も良いでしょう。
→ ペアリングの要素 テクスチャーの一体感 を持たせます。
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
純米酒のぬる燗でテクスチャーを合わせてみる
精米歩合60%ほどの純米酒をぬる燗に仕立て、米の旨みをより感じやすくさせ、さらにミルキーな白子のテクスチャーに寄せていきます。
→ ペアリング要素 テクスチャーの一体感 を持たせます。
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
楽天のふるさと納税で購入できます!まだの人はぜひ。
WINE ワイン 部門
旨みを引き出すシュールリーで合わせてみる
ワインの製造過程でシュールリーという手法があります。
ワインの搾りかすなど澱と一緒にワインを寝かせることによってワインに旨みや濃厚なニュアンスを与えます。ワインの酸味が白子のクリーミーで濃縮した旨みをより引き出し、余韻をさらに長く伸ばすでしょう。
また、ワインに含まれる鉄分は魚の脂肪酸と結合し不快な臭いを生み出します。鉄分含量が少ない日本ワインを組み合わせると良いでしょう。
→ ペアリング要素 同調効果・五味の一体感 を持たせます。
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
酸味が強すぎないナチュールと合わせてみる
旨みと酸味を差すというニュアンスでナチュールワインを選ぶのも面白いでしょう。
料理にレモンや酢橘を絞るように、白子焼きの要素に足りない酸味をワインで補うペアリングです。
ナチュール特有の苦渋要素も旨みを引き出すポイントになります。
→ ペアリング要素 五味の一体感 を持たせます。
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
正直、ナチュール選びはとても難しい。
飲んでみないとワインの構成要素が全く分かりません。
その中でもワビサビオレンジはペアリングに適したちょうど良いナチュールでしょう。
本日のペアリング 総評
記念すべき第1回のペアリング講座はいかがだったでしょうか。
私的には、昆布で締めた白子には日本酒がいいわア という結論に至りました。
もちろんペアリングやマリアージュは無限大の可能性を秘めているので、これという正解はありません。今回の白子焼きにビールを合わせるというのも、もちろん正解だと思います。
論理的なペアリングをするときに大切なのは、食事とドリンクの構成要素を捉える努力をすること です。私もまだまだ経験不足な一面があります。その分、つまみを作る時はペアリングを頭の中で考えるクセをつけています。
皆さんの脳内ペアリングの結果もお待ちしてます。それではまた次回の脳内ペアリングで!
【俺流結論】
やっぱり白子には日本酒よ!!!!
ペアリングの基礎が学べる書籍
\この本はガチおすすめ/
レストランにすっかり定着したドリンクペアリング。スタッフの感覚やワインのストーリーに頼ったセレクトになりがちですが、「ロジック(=論理)で合わせる」ことを意識すると、より精度の高い組合せが可能になります。
本書ではペアリングの第一人者である著者が、五味を基本に、アルコール分やフレーバーなどドリンク特有の要素も加味して組み立てるペアリング方法を紹介。実際のレストラン営業を前提に、誰もが論理的に最適解にたどり着ける手法を、イラストも豊富にわかりやすく解説します。
柴田書店HPより