第6回目のペアリングは タンドリーチキン です!
「カレーやインド料理に日本酒?ワイン?」と鼻で笑いかけたあなたに届けたいベストペアリング!論理的なペアリングを行えばスパイスにも合わせられるのです。
さて、この酒のアテにピッタリなお酒はなんでしょう?
騙されたと思ってぜひ試してみてください!
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ペアリングには 規則性 があります。
ロジカルなペアリングを習得することによってマリアージュの達人に! - 酒のアテを選ぶのが楽しくなる!
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晩酌のアテが定番化していませんか?
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「今日は桃のカプレーゼを作ったよ。この日本酒と合わせてみて。」
こんなイケメンなセリフを言えるようになります。モテます!!
カトさん
SAKE商人
2025年に群馬県の酒屋に転勤予定。
東京の酒屋で提案営業活動。ペアリングをベースとした提案が得意。
J.S.A. ワインエキスパート
ワインと日本酒が好き
タンドリーチキンのペアリング要素を知ろう
五味+αでタンドリーチキンを評価していきましょう。
何か尖った要素がないか。少ない要素がないか。
臭みや脂感など感じ取れる要素を振り絞ろう。
論理的にペアリングを考える時は先入観を捨てて、フラットに考えることが重要だよ。
タンドリーチキンの要素を考えよう
私にとってタンドリーチキンはこんな感じ。
多かれ少なかれ、ほとんどの人は同じような感覚に行き着くはず。
今回のペアリングで最重要のポイントは 香辛料をどう活かすか ですね!ワクワクしてきました。
タンドリーチキンを作る段階で用いるヨーグルトもポイント!
酸味、甘み、まろやかさのニュアンスを活かしていきましょう。
- 甘味
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辛さの中にほのかに鶏肉の繊細な甘みを感じます。
- 酸味
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バランスが取れた酸を感じるでしょうか。製造過程でヨーグルトを使うのでこちらの酸が効いています。
- 塩味
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塩気はバッチリ効いています。
- 苦味
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スパイシーな苦味もほのかに感じます。
- 旨み
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鶏肉の旨みをスパイスが上手に表に出していますね。
製造過程で用いるヨーグルトがまろやかさを演出しています。 - 渋み
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渋みはほとんど感じないでしょう。
- 脂質
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ジューシーな鶏肉の脂を感じるでしょう。
- その他
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外はカリッと中はジューシー。程よい辛みが食欲をそそります!
ペアリング考える上で重要なこと
上手なペアリングは下記の要素が満たされていることが多いです。
- 同調効果
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五味の味わいの同調を目指し、相乗効果によって余韻を伸ばす。
- 中和効果
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突出した味に対して抑制効果をうむ。別の味とのコントラストでバランスを取る。
- 五味の一体感
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味わいを差し込んだり補佐することで余韻を伸ばす。
- フレーバーの一体感
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香りによって余韻を伸ばす。新たなハーモニーを生み出す。
- テクスチャーの一体感
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料理とドリンクの質感を意識したペアリング。
参考:ロジカルペアリング 大越基裕
リンク
タンドリーチキンのペアリング要素は抑えられましたか?
それではロジカルペアリングを開始していきましょう!
【ロジカルにペアリングを考える】
5つのペアリングの基本的な考え方と食事の基本要素を書き出す
ペアリングの基本
・同調効果
・中和効果
・五味の一体感
・フレーバーの一体感
・テクスチャーの一体感
JAPANESE SAKE 日本酒 部門
乳酸のニュアンスを活かした日本酒を
製造工程でヨーグルトに漬け込むタイミングがあります。この乳酸のニュアンスを活かして相乗効果を狙いましょう。
乳酸由来の甘酸っぱさと香辛料の辛さを緩和して味わいを引き延ばしてあげましょう。
→ ペアリング要素 五味の一体感、中和効果
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
日本酒の概念がぶっ飛びます。
アルコール度数が6度でラッシーを飲んでるかの味わいです。
ついつい飲みすぎてしまいます。
純米濁りでもはやカレーライス!?
米の旨みをしっかりと含んだにごり酒もおすすめです。
濁りのまろやかさがタンドリーチキンの辛みを緩和し、旨みを引き立てます。
→ ペアリング要素 中和効果
また、辛口の純米にごりを選択することで、日本酒の辛口の要素を香辛料の要素と合わせて見るのも面白いでしょう。
→ ペアリング要素 テクスチャーの一体感
米の旨みたっぷりのお酒です。
熟成酒をぬる燗にしても面白いかも。
こちらはやってみたいペアリング。
熟成酒(古酒)をぬる燗にして合わせてみたい。
角の取れたまろやかな酒質と米の旨みが香辛料を包み込むのでは?
古酒をお持ちの方はぜひ試してみてください!感想お待ちしています。
WINE ワイン 部門
ゲヴェルツトラミネールで余韻を伸ばす
ライチや香水のような華やかでアロマティックな香りがありながら、品種特有のスパイシーさを兼ね合わせたゲヴェルツトラミネールを合わせたいですね。余韻を引き伸ばすでしょう。
→ ペアリング要素 同調効果、フレーバーの一体感
辛口のゲヴェルツトラミネールであれば、後味も引き締まりより良いでしょう!
→ ペアリング要素 テクスチャーの一体感
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
ゲヴェルツトラミネールのライチ香、くせになりますよね〜
オレンジワインを活かすとき!
単体では飲みにくい複雑みの強いクセのあるオレンジワインがこの場で開花します。
酸が鶏肉の旨みを引き出し、濃厚でコクのある果実味が辛さを緩和します。
→ ペアリング要素 中和効果、五味の一体感
香辛料やヨーグルトなど複雑な味付けがオレンジワインの複雑なニュアンスが良い掛け算を生み出します。
→ ペアリング要素 同調効果
筆者脳内ペアリングおすすめSAKE
縄文土器のようなクヴェヴリで発酵させた複雑みをお楽しみください。
本日のペアリング総評
第6回目はちょっと意外性のある香辛料をふんだんに用いた料理とのペアリングをお届けしました。ぜひ参考にしてください!
私的には ワインも日本酒もどっちもいきたいという結論に至りました。
もちろんペアリングやマリアージュは無限大の可能性を秘めているので、これという正解はありません。焼酎を合わせるというのも、もちろん正解だと思います。
論理的なペアリングをするときに大切なのは、食事とドリンクの構成要素を捉える努力をすること です。私もまだまだ経験不足な一面があります。その分、つまみを作る時はペアリングを頭の中で考えるクセをつけています。
皆さんの脳内ペアリングの結果もお待ちしてます。それではまた次回の脳内ペアリングで!
【俺流結論】
日本酒もワインもどっちもいけるよ!絶対旨い!!!
ペアリングの基礎が学べる書籍
\この本はガチおすすめ/
レストランにすっかり定着したドリンクペアリング。スタッフの感覚やワインのストーリーに頼ったセレクトになりがちですが、「ロジック(=論理)で合わせる」ことを意識すると、より精度の高い組合せが可能になります。
本書ではペアリングの第一人者である著者が、五味を基本に、アルコール分やフレーバーなどドリンク特有の要素も加味して組み立てるペアリング方法を紹介。実際のレストラン営業を前提に、誰もが論理的に最適解にたどり着ける手法を、イラストも豊富にわかりやすく解説します。
柴田書店HPより